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上野敏郎の今週のコメント |
第1388回普段着のとかちミーティング |
〜フラフープ〜
フラフープは、腰に通して身体を前後あるいは左右に振って回転させて
遊ぶシンプルなおもちゃです。1958年にアメリカで大流行していたフラフープが、
同(昭和33)年10月に日本に上陸するやいなや、たちまち日本中を
席巻。都内各デパートには早朝からフラフープを求める人々で
長蛇の列ができたそうです。
販売価格は大人用が270円、子ども用は200円で、当時のラーメン
一杯が40円だったというから、決して安い買い物ではないにもかかわらず
の大ブーム。日産2万本のフラフープは、1ヶ月で80万本が売れたのだとか。
美容と健康によいとの宣伝文句から、老若男女にかかわらず、
子どもたちは路上や広場で学校で、大人は職場で昼休みに
腰を振る、この単純で愉快なフラフープ遊びに興じました。
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〜遊び方〜
回せる人と回せない人がはっきりと分かれる子の遊び。
回すコツは姿勢にあります。大切なのは「身体は常に真っ直ぐを保つ」ことです。
姿勢を伸ばすことで、バランス感覚に良い影響を与えてくれます。
フラフープに慣れてくると自然に姿勢も良くなるので猫背の方などにも効果が期待できます。
腰はぐるぐるとは回さないことが重要です。前に出した片足で大きくリズムを
とっているだけで回せるので、素早い体重移動をさせることがポイントです。
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〜豆知識〜
〜フラフープブーム終焉の裏側〜
あっという間に日本中に広まったフラフープですが、ブームの終焉は
あっけなくやってきます。発売からわずか1ヶ月後の11月、都内の15歳の少年が
フラフープの使用によるとされる胃穿孔で重体となる事態が発生しました。
さらに横浜や神戸でフラフープ遊びをしていた子どもが車に轢かれる
事故が起き、その後千葉県では少年3人がフラフープ中に腸捻転などの
内臓障害を引き起こしました。
さらに、遊戯中にフラフープのつなぎ目が外れて目を突く事故なども重なり、
警察庁や厚生省が問題視。千葉県東金市の小学校がフラフープ
禁止令を出したことが新聞で報道されると、全国の小学校でも同様の
措置がとられて一気にブームは沈静化してしまいます。
各地で競技大会が開催され、フラフープを題材にした日活映画の
公開やフラフープ・ソングまでもが発売されるほど日本中を熱狂
させたフラフープムーブメントは、たった40日足らずで幕を閉じたのでした。